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Illustrator アピアランスのキホン 〜概念編〜

Illustrator

Illustratorはバージョン1.1のリリースから今年で29年目。
ここ数年で賑やかに騒がれているアピアランスは2000年リリースのバージョン9からの機能なので、既に搭載から16年が経過しようとしています。
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今回の記事ではアピアランスがそもそもどんなものであるのか、アピアランス機能でどんなことが可能になったかを解説していきます。

アピアランスのなりたち

英単語“Appearance”は「見た目・外観」という意味で、Illustratorにおいてはオブジェクトの見た目のことを指します。

Illustratorのアピアランスはアピアランス属性と呼ばれる要素の組み合わせで構成されています。アピアランス属性には線、塗り、効果、不透明度の4つがあります。
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要するに、アピアランスパネルで操作できる要素すべてがアピアランス属性ということです。
結果がわかりやすく派手なのもあり、どうしても効果に注目が集まることが多いのですが、単純な線や塗りも立派なアピアランス属性のひとつです。

アピアランスを適用できる単位

アピアランス属性はあらゆる階層に適用ができます。最小単位は線や塗りなど単一の項目、最大単位はレイヤーです。

線や塗りなど単一の項目パス(オブジェクト)グループサブレイヤーレイヤー

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アピアランスパネルの上部を見ると、アピアランスが適用されているのがどの階層なのかわかります。上記の例では「ドロップシャドウ」効果をかけていますが、線や塗り、不透明度を設定することもできます。

グループやレイヤーに適用したアピアランスは、オブジェクトの階層移動やグループ解除で破棄されることがありますので注意が必要です。

理解しておきたい「基本アピアランス」

アピアランスパネル上で以下の条件をすべて満たすものが基本アピアランス(※)です。

  • 線と塗りの項目が1つずつ
  • 塗りの項目より線の項目が上
  • 効果はなし
  • 不透明度がすべて「初期設定」

※項目として明文化されてはいないのですが、公式ヘルプではこの組み合わせをこのように呼んでいます。


グラフィックスタイルに[デフォルト]で登録されているのもこの基本アピアランスの状態のものですね。
ちなみに、線・塗りにカラーやグラデーションが適用されていても問題ありません。加えて、パターンスウォッチが適用されているかどうかも関係ありません。前述の条件さえ満たしていれば基本アピアランス扱いになります。

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基本アピアランスの状態かどうかを判断するには、レイヤーパネルのターゲットアイコン(各項目の右側にある丸いアイコン)の中を見るのがお手軽です。ターゲットアイコンの丸の中がグレーになっていなければ基本アピアランスの状態です。

こんなの知っててなんの役に立つの?と思うかもしれませんが、基本アピアランスが何であるかを分かっていないと使いこなせない機能もあるので、きちんと理解しておきましょう。

アピアランス機能でできること

バージョン8までは、先ほど解説した基本アピアランスのみで様々な表現をしなければなりませんでしたが、バージョン9以降はアピアランス機能の登場により、ひとつのオブジェクトに複数のアピアランス属性を適用することが可能になっています。

線や塗り・効果はパネルのボタン等から自由に増やすことができますし、効果を使うと、オブジェクトに対して非破壊でさまざまな処理を行えます。
アピアランス属性を複数に増やすことにより見た目がどんなに複雑になったとしても、実際のオブジェクトはひとつですので修正作業が容易になるのも頷けますね。

ここで、DTPの案件でよく使われるであろうパーツを例に挙げてみましょう。
いずれもアピアランス機能を活用することで修正に強いパーツを作る事ができます。

  • 角丸長方形…長方形に「角を丸くする」効果をかける
  • フチ文字、線路…アピアランスパネルで線や塗りを複数重ねて表現する

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このように、属性を組み合わせてパスの形を変えずに見た目のみをコントロールできる点はアピアランス機能最大の特徴とも言えます。
修正に強く、流用しやすいデータを作るのに今や欠かせない機能です。

【補足】角丸長方形については、CC以降で使用できるライブシェイプ機能を活用する方法もありますが、アピアランスとは別の概念なので今回の記事では紹介を省略します。
まとめ

アピアランスの基礎についてきちんとまとめた記事を書くにあたり、あまり触れられることのない基本的な概念についてまとめてみました。
「アピアランス」=「なんだか複雑な処理をすること」と思われている方もいるかもしれませんが、本来は皆さんがIllustrator上で既に普段から付き合っている概念であることが伝わればうれしいです。

次回の記事ではあらゆる属性をコントロールするのに欠かせない、アピアランスパネルの操作について解説します。

参考

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